一生続けられるクイズの紹介

この記事は,Speedcubing Advent Calendar 2024の12日目として書いた記事の1つになります.(筆者の書きたいことが複数あるため,3本立てでお送りしています.記事一覧はこちら.)
この記事は「一生続けられるクイズの紹介」ということで,最近一部のキューバーの間で楽しまれているクイズを紹介します.

日本人のNR(National Ranking)クイズ

考案者はいかおすさんです.出題者はお題となる日本人を決めます.そして好きな順番でそれぞれの種目の国内ランキングを発表していきます.

出題者「3x3x3平均 113」

出題者「5x5x5平均 37」

出題者「OH平均 15」

解答者「山本快!」

出題者「正解!」

 

出題者側はなるべく推測しにくい種目から出していくと良いでしょう.タイムではなく順位というのが意外と答えられなくて面白いポイントです.オフ会後の食事でやって大盛り上がりしました.

NR(National Record)クイズ

考案者は多分うぃるうぃるです.出題者はお題となる国を決めます.そして好きな順番でそれぞれの種目のNRのタイムを発表していきます.

出題者「クロック平均 3.48」

出題者「スクエア平均 7.06」

出題者「4BLD単発 1:09.98」

解答者「マレーシア?」

出題者「違います!」

出題者「メガミンクス平均 26.96」

解答者「中国?」

出題者「正解!」

 

いろんな競技者を知っているとその知識を組み合わせて答えやすくなります.幅広い記録の知識が求められて面白いクイズだと思います.簡単すぎて飽きてきたらNRではなくNR2,NR3,…と難易度を上げていくこともできます.

キューバーアキネイター

考案者は僕です.最近QuizKnockをはじめ,YouTubeでいろいろなアキネイターが流行っていたので,キューバーでやっても面白そうだなと考えました.出題者はお題となるキューバーを決めます.解答者は,はいかいいえで答えられる質問をして,キューバーを当てます.

解答者「レコード経験者ですか?」

出題者「はい」

解答者「WR経験者ですか?」

出題者「はい」

解答者「アジアのキューバーですか?」

出題者「いいえ」

解答者「オセアニアキューバーですか?」

出題者「はい」

解答者「2~7の立方体のどれかでWRをとったことがありますか?」

出題者「はい」

解答者「4BLDのWRをとったことがありますか?」

出題者「はい」

解答者「Feliks Zemdegs!」

出題者「正解!」

 

こちらもいろんな競技者や幅広い記録の知識が求められて面白いクイズだと思います.キューバーだけではなく,(キューブの質問のみが可能な)国アキネイター,キューブアキネイターなども面白いです.

これらのクイズの問題点

「ある程度キューバーに詳しくないと楽しめない」

これに尽きると思います.問題を出されてていろいろ考えていたけれど,結局答えは知らない人だった,となるとあまり面白くないです.出題者側も難易度をうまく調整することが必要だと思います(自戒).

ですが,これを機にいろんなキューバーについて調べるのも面白いと思います.とくにWCAページのランキングや,国ごとの記録などを見ると良いでしょう.気になったキューバーがいたら,YouTubeで検索するとたいてい出てきます.動画を見ることでその競技者や記録に対する印象がついて,覚えやすくなります.

みなさんもいろんな記録を知って,クイズをしましょう.

3年で日本top10に入る全種目erになった話(Shonan AM/PM 2024 レポート)

この記事は,Speedcubing Advent Calendar 2024の12日目として書いた記事の1つになります.(筆者の書きたいことが複数あるため,3本立てでお送りしています.記事一覧はこちら.)
この記事は「3年で日本top10に入る全種目erになった話(Shonan AM/PM 2024 レポート)」ということで,先日の大会について書こうと思います.

最後の種目,2x2x2

去年のアドカレで「全シュモクザメへの道」ということで全種目頑張りたい方に向けて記事を書きましたが,なかなか多種目に参加する機会が少なく,全種目制覇できていませんでした.Kanazawa 2024で4x4x4の記録を残して,残る単発は2x2x2のみとなりました.そのため,2x2x2を練習していました.まずはCLLとEG1とEG2の手順とAUFを覚え(EG2はかなり後回しにしてしまいましたが),ひたすら完読みの練習をしました.最初の方はインスペクションに1分以上かかっていて本当に辛かったです.最終的にはあらかた15秒以内に読めるようになりました.

実行委員として

ところで2x2x2は参加するハードルこそ低いですが,あまり積極的にやりたい人がいないため,開催頻度が低いです.大会がなければ開催すればいいじゃない.運営に入って2x2x2を開催しました.(あたかも簡単に言ってますが実行委員の皆さんのおかげです.特にうぃるうぃるとΦさんには多大なご尽力をいただきました.本当にありがとうございます.)

2x2x2 決勝

1試技目,読めない!その上判断を間違えて違う手順回しました.1試技目で5秒を出してしまいました.

2試技目は読みをミスってしまい4秒,この時点で4秒をカウントすることが確定してしまいました!もうあとはお祭りですね(?).

3試技目は簡単なスクランブルだったので丁寧に回して2.2秒,やっと普通のタイムが出せました.

4試技目と5試技目は完読みできましたが,引っかかってしまい3秒と2.9秒.

(5.76) 4.62 (2.28) 3.04 2.90 = 3.52

本番の弱さを改めて実感する試技となりました.家ではsub2.5安定ぐらいはできていたので,sub3はできるだろうと思っていましたが甘すぎましたね.

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3x3x3 決勝

この大会は2x2x2に重きを置いていたので3x3x3はリラックスして臨めました.おかげで平均PRが出ました.Rouxはあんまりよくない感触のソルブでも10秒台が出て良いですね.

9.45 10.50 (8.76) (12.72) 10.69 = 10.21

そういえば単発は2023年3月の広島で出した8.62から更新できていないのでそろそろ更新したいですね.

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他の人の記録

1ラウンドの大会でしたが,みなさん良い結果が出たようで良かったです.

 

かんちゃん平均7.31はびっくりした.記録入力のとき思わず声が出ちゃいました.

 

Radoemonさん片手sub12おめでとうございます!実力があるのは知っていたので,ようやく発揮できて本当によかった.

 

木田橋さんの4.86秒もすごかったですね!英語で喜んでる声が聞こえてきて,海外の速い人が速いタイム出したのかと思ったら,なんと木田橋さんがNR2を出していました!まさか実行委員に入った大会でsub5が出るとは!

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シュモクザメになった話

大会初出場からほぼ3年.ようやく単発全種目制覇を達成しました.日本で18人目らしいです.一応18人の中ではIDが一番新しい(パンデミック以降だと唯一)みたいですが,おそらく来年1月のオーストラリアの大会でYagiさんが全種目を達成するのでこの称号は長くはないでしょう.

そんなことより,去年の記事で紹介したSum of RanksやKinch Rankなどの指標でようやくスタートラインに立つことができました.

Sum of Ranks 単発 日本10位
Sum of Ranks 平均 日本8位
Kinch Rank 日本9位

でした!(Kinch Rankは同率のたくさんが台湾でいくつかPRを更新していたので10位に落ちる見込みです.)

ともかく,日本top10に入る全種目erになったと言ってよいでしょう.1つ1つの種目は至って平凡な実力ですが,全種目やるということに意味はあったのかなと思います.

「どうしてそんなに多種目できるの?」と聞かれることがよくありますが自分もよく分かりません.面白そうなものに手を出していったら全部やっていただけです.時期によって力を入れている種目のばらつきはありますし.それぞれの種目に面白さがあると思うので,皆さんもやったことがない種目にチャレンジしてみてはいかがでしょうか.自分も開拓しきれていない種目がたくさんあるので頑張っていきたいです.

Speedcubing Advent Calendar 2024 12日目

この記事は,Speedcubing Advent Calendar 2024の12日目の記事です.11日目はowapoteさんの「「七夕大会楽しかったぞ!」というお話」でした.文章が面白くて思わず見入ってしまいました.13日目は未yau知さんの「Megaminx スロットイン等処理会議議事録」です.早くメガミンクスOLL覚えてください.

今年は筆者の書きたいことが複数あるため,普通の解説記事(まあこれがメイン),自分の記録について,キューブに関するレクリエーションの3本立てでお送りします.では,各記事へどうぞ.

 

金沢2024 レポート

こんにちは。金沢2024に参加してきました。少し遠いので行くかどうか迷いましたが、4の記録が欲しかったので行くことにしました。

3x3x3 1回戦

はい...。なんとも言えぬタイム。3試技目はタイマー故障でsub10が飛びました。どっちにしろPRではないのでまだ良かったです。

11.76 (11.94) 10.39 10.63 (10.36) = 10.93

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自分の記録はともかく、みんな速くてすごかった。KANさんとかつい最近まで20秒ぐらいだったのに完全に速い人になってた。他にもしれっとsub10してる人が多かったですね。

昼休みは丸亀製麺に行ったのですが、キューバーしかいませんでした。おそらく最もキューブが速い丸亀製麺だったことでしょう。

3BLD

59.47 1:06.33 DNF

URバッファのオーディオペアを身に着けようとしましたが、間に合わないと悟り、これまで通りUFバッファ、ひらがなナンバリングで解きました。1試技目で59秒、ひとまずsub1という大きな関門を超えました。家での成功率が低かったので揃うか不安でしたが、BLDは大会の方が集中できて揃ったりします。2試技目で1:06が出たので、meanも更新できるかと思いましたが、3試技目でエッジが全然揃ってませんでした。今度の大会ではちゃんとオーディオペア習得して臨みたいです。

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今回はレベルが高かったですね。まっさん、まっくんさん、Willさん、Jeffさんなどトップ層が勢揃い。そして悪牛さんとたいへいさんが22秒を出していてすごかったです。ルービックキューブを目隠しして22秒って冷静に考えると意味分からないですよね(非キューバー並みの感想)。

4x4x4 1回戦

44.16 (38.69) 43.23 39.24 (48.41) = 42.21

いやー、もうちょっと速く解きたかった。平均sub40したかった。クロスエッジが見つからなくて解きながら泣きそうでした。

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ともかく、持っていなかった4x4の記録を残せてよかったです。これで残るは2と5BLD平均のみになりました。

3x3x3 2回戦

11.93 10.23 (12.94) (9.94) 10.71 = 10.96

なんか2回戦にいけたので参加しました。本当に結果が面白くなさすぎてツイートすらしませんでした。みんなにどんどん追い抜かれてついにNR100位から転落してしまいました!くるしい!

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4x4x4 決勝

もちろん決勝にはいけませんでしたが、ジャッジとしてFushadaのソルブを拝められたので良かったです。

3x3x3 決勝

ここでもジャッジをしました。Amey Gabaさんのジャッジをしたのですが、5秒のジャッジをすることができました(多分5秒は初)。なんか騒がしいなと思ったら野上さんも5秒出してました。レベル高すぎる...。

さいごに

自分は4の記録を持つことができ、レベルの高い戦いを見れたので、行って良かったです。運営の皆さん、ありがとうございました!

報告: 院試があるのでしばらくキューブのイベントはお休みしようと思います。

東海チャレンジガンマ2024 レポート

東海チャレンジガンマ2024に参加してきましたので、例によって記事を書こうと思います。今回は3x3が1ラウンドのみのアルファ大会とベータ大会、そしてクロックが2ラウンドのガンマ大会という3つのシリーズ大会になっていました。

会場まで

クロックのためだけに新幹線に乗って名古屋へ、名古屋駅周辺で昼食をとってから東海道本線刈谷まで向かいました。刈谷駅から会場は歩道橋(?)を渡っていけたので楽でした。

スクランブラ

ちょうどベータ大会のBグループが始まったあたりで到着しました。ガンマ大会参加者だけど入れるかな...と思って入ったら、ちょうど良かったと言わんばかりにスクランブラになりました。このラウンドである方に3x3の平均が抜かれてしまいNR3桁へと転落してしまいました。

休憩時間

ベータ大会とガンマ大会の間の休憩時間ではクロックの練習をしたりClockerの方々と話したりしました。Nさんは今回初対面でしたね。あとWillさんがBLDで15秒出しててえぐかった。弊大学キューブ強すぎるんじゃ

1回戦

とりあえず平均は残したいと思い臨みました。

1試技目は5.44。なんとも言えない微妙なタイム...。

2試技目は4.85で、なんとかsub5しました。とりあえず前回出せなかった単発sub5を出せて一安心です。

3試技目でやらかして6.78。これカウントしたらまずいなーと思いました。

4試技目は4.95。平均確定した!安心して5試技目臨めます。ちなみに4試技目のスクランブルは6simulで、御殿場さんが3.12とかいうちょっと意味分からないタイムで揃えてました。6simulなのは良いんですが、右下ダイヤルを5回さなきゃいけなかったので、自分はあまり良いタイムではありませんでしたね。

そして迎えた5試技目、なんと4.28!かなり良い単発を出すことができました。個人的には4試技目よりこっちのスクランブルの方が好きです。

平均は5.08で更新!これだけでもわざわざ東海に来た甲斐がありました。ですが平均sub5できなかったのはかなり悔しい。次はsub5したいな...(フラグ)

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自分の記録はこんな感じですが、他の人もすごかったですね!本当に御殿場さんとNさんが報われてよかった。Pengifuさんもsub4しててすごかった。

決勝

はいはい決勝ですよ。

1試技目で伝説のスクランブルが出ます。なんとM3~M6が全て0でした。5simulだうわ~と思いながら回しました。なんと4.01!!!さっきのPRをさらに更新できました。解いてるときはあまり意識したなかったんですが、なんとStep6もスキップしていて、4simulになっていました。少なくとも僕の記憶の限りでは4simulは初です。今回みたいに気付いてない可能性はあるかもしれませんが...。

4simulで4.01というのはかなり遅いと思いますが、回しにくい4simulでした。みんなこのスクランブルでとんでもないタイムを出しているという感じでもありませんでした。

2試技目以降は話す価値がないので割愛します。強いて言うなら意味のない4.28カウントをしました。

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Nさん平均NRおめでとう!!!Shogunさんもsub6おめでとうございます!負けました...。半年ぐらい前までは日本国内で単発sub4や平均sub6が一人もいなかったのに、ここ最近のクロックの進化には目まぐるしいものを感じます。

自分は大会前の時点で平均日本3位、単発日本7位だったのですが、両方5位になってしまいました。正直日本3位の称号を失ってしまったのは残念ですが、上4人とは明らかな実力差があるので当然の結果と受け入れることにします。

東海スペース

大会の後は東海のスペースがありました。Clockerの皆さんとクロックリレーをしたり、キューバーの皆さんとお話しできて良かったです。らいひーさんもいらっしゃって、メガが流行ってました。メガは楽しいので自分も重点的に練習していきたいです。

大会ありがとうございました

というわけで運営、Delegateのみなさん、大会を開催してくださりありがとうございました。あれだけ廃止と言われていたクロックがここまで盛んになるとは想像もしていませんでした。本当に素晴らしい大会でした。

(ニューカマー?何のことでしょうかね?)

ルービックキューブについての教養卒論を公開するよ!

教養卒論って?

僕が所属する東京工業大学には、3年生の後期に教養卒論という授業があります。教養卒論における課題は以下のようなものです。

自分の専門分野やこれまで学修してきた教養や様々な経験を題材にして、その社会的な意味や影響といった主題を自ら設定し探究する論文を(日本語の場合は)5000~10,000文字で書いて下さい

つまり、テーマは自分で好きに決めて良いからそれについて5000字書けよーってことです。実際過去の優秀論文なんかを見ると、テーマは人によってバラバラでした。アニメやゲームなど自分の趣味について語っている方もいれば、自分の専門分野のことを真面目に書いている方もいます。

6年間キューブをやってきたんだからこれはもうキューブについて書くしかないですよね?ということで書きました。(ちなみに本文中に7年と書いてますが、これは僕が引き算できなかっただけです。)

大学垢から来た方へ

申し遅れました。鉄Cuberという名前でキューブ界隈にいます。一応クロックという種目で日本3位だったり、4x4x4目隠しという種目で日本4位だったりします。ルービックキューブの知識が無くてもある程度読めるように努力したので、せっかくこの記事にたどり着いたなら読んでいってください。

授業を受けての感想

東工大生からは悪名高い教養卒論ですが、個人的には楽しかったですよ。先生の機嫌取りたいとかじゃなくて本当です。まず、どのようにすると分かりやすい文章が書けるか、引用はどのようにするべきか、といった座学の授業がありした。そして、ピアレビューといって、同級生と文章を読み合ってより文章を良いものにしていくというパートがありました。

僕の担当の先生はとても話が上手だったので、座学は面白くてためになりました。ピアレビューも、自分が好きなことについて書いた文章を読んでもらうのは結構嬉しいものです。

自分はいわゆる小学校から高校までの国語の授業は苦手で嫌いでした。しかし、自分で文章を書くという行為は好きなんですよね。特に今回は自分の趣味についてなので筆がどんどん進みました。

テーマ決め

ルービックキューブについて書くことは確定だとして、テーマをどうしよう。自分が普段やっているのは、いわゆる速解きです。早く揃えるために数十~数百という手順を覚え、反射的に回せるようにします。初心者向け解法も、これへの導入が多いです。しかし、ルービックキューブを初めて揃えられるようになった人が、「なんか思ってたのと違う」と感じるのも事実。そこで、ルービックキューブを手順を覚えずに理論的に解く方法を紹介しようと思い立ったわけです。

アウトライン決め

さて、ルービックキューブを理論的に解くにはコミュテーターが有名です。コミュテーターの理論を使うと、ルービックキューブの一部のみを交換する手順を作ることができ、揃えることが非常に簡単になります。しかし、これを自分なりのアプローチで説明したいわけです。

そのため、まずはパーツに番号を振り、ルービックキューブの構造を明確にしようと思いました。これにより、起こりえない状況(エッジキューブのみの2点交換など)が説明できます。そして、コミュテーターの理論は既に確立されていることは明確にした上で、先ほどの理論を用いてパーツの3点交換ができることを証明しました。

最後に、目隠し競技で使われる3-styleという解法を参考に、ルービックキューブを解く方法を説明しました。

教養卒論の本文

5000字~10000字程度ということになっていますが、これより多い分には問題ないと言われたので、好きなだけ書きました。結果、Wordで18000字になってしまいました。一連の数式が1文字扱いになっているので、実質的には多分もっと多いです。

多分ツッコミどころは多いと思います。なんでこんな数式を多用しているのにTeXじゃないのかとか、群論勉強しろよとか。ですが、この文章も僕レベルの知識で書いた結果ということで、これはこれで良いじゃないですか(適当)。ということで、眺めるだけでも良いんで読んでいってください。

drive.google.com

おまけ(大変だった点などを適当に)

群論がわからない

なんかルービックキューブって群論と結びつきが深いみたいなんですよ。ですが僕は数学系ではないので、1年生の線形代数微分積分学の知識で止まっています。これを機に勉強しても良いんですが、僕以外も数学系でなければ群論は詳しくないと思うので、線形代数の知識でゴリ押しました。面倒くさかったわけではないです。決して。

位置と向きを分けて考えると難しい

ルービックキューブの一般的な性質を探る上では、位置と向きを分離して考えた方が良いのですが、この理論だとコミュテーターが分かりずらい...。なんとかこの理論でゴリ押して証明し、最後にステッカー単位でのコミュテーターとも捉えられますと説明しました。

Wordの数式だるい

数式多用する文章だとTeXの方が良いんですが、テンプレがWordだったのと、TeXにあまり慣れてないのでWordで書きました。ちなみにTeXで書いてる人もいました。

論文の体裁

自分で言うのもあれですが、論文の体裁は、結構できている方だと思います。必修ではない実験の授業をとって、レポートを苦労して書いた経験が役に立ちました。

全く知らない人に説明するのって難しい

言われたのは、専門分野の違う東工大生に説明するつもりで書いてくださいということです。つまり、読み手はルービックキューブのことを知りません。なので前提知識がなくてもわかるように書きました。キューバーにとっては当たり前のことでも、非キューバーにとっては全然当たり前じゃないということを痛感しました。まあそれでも内容が煩雑なので難しいのですが...。

ところでこの記事の最初に「キューブの知識が無くてもある程度読めるように努力したので」と書いてますができてますかね?できてないですね。

パラグラフライティングとかなんとか

どうしても文章を書くときって一文が長くなりがちだと思うんです。ですがそのような文章って読みにくくて、分かりづらいです。あとは1つの段落で話題があっちこっち変わったりして何が言いたいのか分からない文章も読みにくいですね。

そこで、パラグラフライティングといって、分かりやすい文章を書く方法を座学で学びました。聞くとまあそうかと思えるんですが、これが意外と難しい...。でもいい経験にはなったと思います。

ちなみにこの記事はあまりパラグラフライティングができてないと思います。読みづらくてすみません。好き勝手にものを書けるラフなブログ記事でそこまで推敲する気力はないです。

7simul練習記

10/2 ~ 7-simulを学ぶ

元々クロックはFlipで9秒ぐらい。

東海が終わった後、7-simul自習室が発表されたりじわじわ流行っていたのでやることにしました。運営に入っている大田BLD2024新春にクロックを入れてもらい、準備完了。とりあえずこの日はやり方を覚えてできるようにします。

参考にした記事はこちら。

note.com

ナンバリングも決めました。初成功は分析4分、実行35秒ぐらいでした。この日は30回ぐらいやって分析がたまに1分切れるぐらいまで行きました。

10/3-10/7 ~ ひたすらソルブ

分析含めて計測してひたすらやりまくりました。このときは開始面を固定してました。分析はsub30がちょこちょこ出るぐらいでした。

あとは気晴らしにFlipをやってPBを更新しました。ですがこれはFlipでの最後のPBになります。

1/5/12/100=6.63/8.18/8.61/9.13

10/8 ~ 開始面ニュートラ

開始面を選ぶようにしました。これによってDのダイヤルを回す量が減るので、同時に小指回しも始めました(それまでは親指)。ちなみにDのダイヤルは真ん中のダイヤルと上のダイヤルの差だけ回す必要があります。この2つはUのダイヤルだけではどうやっても一緒に動くからです。開始面を選べるとはいえ、裏と表それぞれについてDのダイヤルを回すので、最悪の場合Dのダイヤルで6とか回す必要があり発狂してました。

あとはM6を分析している間にM5を忘れやすかったのでM5の身体記憶をやってみました。このときにだいたい今やってる方法が確立されます。

10/9 ~ 分析sub15

500ソルブぐらいしてやっと初の分析sub15が出ました。

25.52=14.09+11.43   UR5- DR6+ DL3- UL2- U5- R1- D4- L5+ ALL0+ y2 U6+ R0+ D1+ L4- ALL5+ UR DL

10/12 ~ FlipのPBを超す

18.85=12.53+6.31   UR3+ DR3- DL3+ UL3+ U1+ R1+ D1+ L6+ ALL5- y2 U0+ R4+ D0+ L2- ALL4- UR DR

FlipのPB(6.63)を超えました。あとはスタックタイマーで計測して7simulを練習していることを初公表しました。この動画をYouTubeに出したらBrendyn Dunaganからコメントが来ました。

10/14 ~ しんゆりキュービングルーム

インスペクションが間に合わない場合もあるのに計測会に出ました。結果は3×でしたが、揃ったのが両方ともsub7でした。

10/16 ~ 単発sub6 & ao100が残る

分析が間に合うことが多くなったので、スタックタイマーで計測するようになりました。ここでようやく単発sub6を達成します。

5.96   UR5- DR4- DL5+ UL1+ U4+ R3- D4- L1+ ALL2+ y2 U5+ R6+ D1+ L1+ ALL0+ UR

あとはao100が残り、完全にFlip時代の自分を超えました。

1/5/12/100=5.96/7.14/7.86/8.87

10/21 ~ クロックの針を入れ替える & 単発sub5

黒の針と白の針を秘密の技術によって入れ替えました。海外のClocker曰く、That's a secretらしいです。聞かれたら方法を教えるかもしれません。

単発sub5とかao5 sub6も出ました。

10/22 ~ 平均subNR

7simulを初めてちょうど20日、平均でsubNRしました。いろんな種目をやってきましたが、ここまであっさりsubNRできる種目は初めてでした。

10/27 ~ 平均sub5.5

平均でsub5.5しました。7simulの記事の作成者であるいかおすさんを抜いたみたいです。

10/28 ~ 単発4.32

単発4.32が出ます。subNRも目前ですが、このPBは長いこと君臨します。

11/6 ~ ao100 sub7

sub7 Clockerになりました。

12/4 ~ ao12 sub6

なぜこんなに間が空いたかと言うと、綾瀬FMCがあったのでずっとFMCをやっていたからです。大田新春も告知されたのでぼちぼち再開します。最初は調子が悪かったですが、100回ぐらいソルブしたら戻りました。ここでao12でsub6します。ao100も更新し、6.39まで縮みました。

12/9 ~ ao12でもsubNR

かなり調子が良くてao12でsubNRしました。あとはao12 5.99が撮れました。

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12/12 ~ 単発subNR

4.13   UR4- DR4+ DL4- UL3- U5- R5+ D0+ L6+ ALL4- y2 U3+ R1+ D0+ L2+ ALL2- DR DL UL

やっと4.32を破り、subNRします。

ao5やao12もかなり良いのが出ました。

12/15 ~ レギュレーションの変更 & ao100 sub6

クロックのレギュレーションが2024年から変更されることが発表されました。インスペクション中にピンを動かしても良いので、競技者としては嬉しい変更点でした。

これによりモチベが上がったのか、調子が良かったです。ao5でsub5したり、ao100でsub6したりしました。

12/17 ~ しんゆりキュービングルームでsubNR

しんゆりキュービングの計測会でsubNRしましたが、その後御殿場さんに分からせられました。髙宮さんが1ヶ月前のしんゆりでクロックを教えてから、めちゃくちゃ速くなってきて(ao100が6.5ぐらい)驚きました。

12/18 ~ 単発sub4 & ao100 subNR

3.98   UR1+ DR0+ DL5+ UL0+ U1- R0+ D4- L1+ ALL3- y2 U3+ R1+ D1- L0+ ALL2- DR DL UL

ようやく単発sub4が出ます。あとao100もsubNRしました。

12/21 ~ 同時回しをいい加減意識する

御殿場さんも記事で仰っていましたが、記憶パートの同時回しは難しいです。僕も完全同時ではありませんでしたが、意識して練習すれば差をつけられるのでは?と思いました。まあやり始めると地獄だったんですが。でも成功すると割といい記録が出ます。ao5でsub5を撮ることができました。ちなみにこれ単発もsubNRです。

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12/24 ~ 豊島キューブ会

豊島の計測会ではsubNRできませんでした。2試技目で裏が1個だけずれてました。4試技目で6秒カウント確定。あーしんどい。

12/28 ~ ao100 sub5.5

ao100でついにsub5.5しました。これ、東海前の御殿場さんやNさんより速いみたいです。

1/3 ~ ao12 sub5

ついにao12でもsub5の壁を突破します。4.05をカウントできたのがかなり大きかったです。

1/5 ~ NRが更新される...

オランダの大会で日本の平均NRが4.55に更新されてしまいました。聞いてないって...。このときのao5のPBが4.56だったので、ただのsubNRしてない人になってしまいました。

1/8 ~ 再びsubNR

気合いでsubNRしました。

1/13 ~ しんゆりキュービングルーム

計測会は平均5.43。まあそれは良いんですけど、髙宮さんがさらに1秒以上縮めてやってきました。ao100抜かれてたし。計測会でも負けてしまいました。

お互いあとちょっとでsub5できそうだったので、大会までにao100でsub5してくることを一方的に約束しました。

1/20 ~ 大会当日

結局この時点でのPBは1/5/12/100=3.65/4.35/4.59/5.10。sub5はできそうでできなかったです。

詳しくは大会の記事を見てください。5BLDとかMBLDとか3BLDとか終わってクロックの競技。試技の前に髙宮さんがsub5できなかったことを報告してくれました。大丈夫。僕もできなかったよ。僕が5.10で、髙宮さんが5.08ぐらいだった記憶があります。

自分の試技は7秒からの4連続5秒で平均5.51秒でした。東海大会で出されたNRよりは速かったのでまあ良いでしょう。

試技が終わって自分の席を立つと、...?単発NR出てる...?試技中は観客が静かにしてくれていたので全然気が付きませんでしたが髙宮さんが単発NR出していました。本番強すぎでしょ。

5試技目の後に髙宮さんのまわりに人が集まって平均を計算していました。4.66秒だったようです。

???????????

ao100がsub5してないんだよね?え??自分よりも圧倒的に成長速かったし、これからもっと速くなることでしょう。応援しています。ところで単発すらsub5できなかった自分は完敗してしまいました。

ということで大会では2位入賞、平均日本3位になりました。7-simulを始めて、クロックで入賞を勝ち取ることができた点は良かったです。痛感した点は、やっぱりNRってすごいだなということ。大会という場で、他の誰よりも良い記録を出す。これは並大抵のことじゃないです。あわよくばNRがとれたらいいなと思っていた自分に刺さる大会でした。

 

最後に、とはいうもののクロックは7-simulをやるだけでかなり速くなれます。日本の平均sub6はみんな7-simulです。7-simulやろうね。もちろんTommy式で。