ピラミンクスBLDの解法を自作してみた話

※この記事は2022年4月3日に書いた記事をはてなブログに掲載し直したものです。

 

突然ですがピラミンクスのBLDをやろうと思いました。開眼解法で完読みすることもできないし、ピラBLDの解法も知らないので、解法を自作することにしました。せっかくなので紹介します。

※僕がテキトーに考えた解法なので本格的にピラBLDをやろうと思っている方にはお勧めできません。ただ解法自体はすごく簡単なので、とりあえず成功させたい方にはお勧めできます。

回転記号

URLBについてはWCAが定義しているので問題ないでしょう。そして、この記事では以下のような回転記号を用います。

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ピラミンクスの回転記号

(この写真ピラとマットが同化してる)

右側の面をまるごと回すことをRw、Rw'と表記します。Lw、Fw、Dwについても同様に言えますが、この記事ではRw系しか使いません。

そしてR面の中心を固定するようにして持ち替えることを(r)、(r')と表記します。(l)、(f)、(d)についても同様で、この記事では(r)と(f)を使います。

基準面とナンバリング

自分の基準面はスクランブルの開始面と一緒で黄色下緑手前です。ナンバリングは以下の通りです。

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ピラミンクスのナンバリング

あと色の位置関係は必ず覚えます。黄色が下、緑が手前で持つと、右は青、左は赤です。

エッジの解法

まずピラミンクスを基準面と同じように持ち替えるのですが、ピラミンクスはセンターがその場で回転するので少し分かりづらいです。センターの向きはおかしくても、位置は合っているよう持ち替えます。

バッファは「あ」の位置です。分析は3BLDと同じように行います。しかしセンターにはとらわれないようにしましょう。黄色下、緑手前、青右、赤左です。あと必ず文字数は偶数になります。(理由としては、ピラミンクスの単位操作がエッジに対して偶置換だからです。)

そして、エッジを揃えるのに使う手順はこの2つです。

① R' L R L'

② L R' L' R

この2つは逆手順の関係にあり、どちらも非常に簡単なコミュテーターになっています。手順①を行うと「あ→い→た」、手順②を行うと「た→い→あ」という3点交換が起こります。これを利用します。例を見てみましょう。

 

Scramble: U B' U' B

分析をすると、「つさ」となります。まず「つ」のステッカーが「い」の位置に来るようにセットアップしてから手順①を回します。この「い」の位置をターゲットと言います。

B' Rw' (R' L R L') Rw B

すると「つ」の位置のパーツは揃います。手順①は「あ→い→た」という三点交換なので当たり前ですね。そして「つ」の位置に合ったパーツは「た」の位置に来ます。この「た」の位置をヘルパーと言います。

次は「さ」のステッカーをターゲットにセットアップしてから。手順②を回します。

Rw' (L R' L' R) Rw

すると「さ」の位置のパーツは揃い、ヘルパーのパーツも元に戻りました。

以上をまとめると、

ターゲットにセットアップ → 奇数文字目なら手順①を、偶数文字目なら手順②を回す → 逆セットアップ

となります。少しごまかして説明したのでよく分からないと思いますが、やっていくうちに分かってくると思います。ちなみにこれは3BLDでいうOrozco Methodと同じ考え方です。こちらにも触れてみると理解が深まるかと思います。

手順一覧

セットアップ手順

セットアップには制限があり、バッファとヘルパーを動かしてはいけません。つまりB系、Rw系の回転だけでセットアップをします。

い (セットアップなし)

か Rw B' Rw

き B' Rw

く B Rw'

さ Rw'

す B Rw

ち Rw

つ B' Rw'

ヘルパーのパーツ

ヘルパーのパーツは例外です。

た 何もしません

う (f) R' L R L' U L' U' L (f')

「う」は(f)持ち替えをしてからEO反転手順を使います。偶数文字目でも奇数文字目でも同じです。

EO手順

反転しているエッジはセットアップなり何なりしてから次の手順を回します。

R' L R L' U L' U' L

これで手前側にある上2つのエッジが反転します。

 

センター

センターを直す必要があります。エッジを移動させずにセンターだけを回転させる手順は以下の通りです。

時計回り: L' U L U L' U L U

反時計回り: R U' R' U' R U' R' U'

この手順で上側センターだけが回転します。自分は

上側センター → (f') → 右側センター → (f') → 左側センター → (r') → 後ろ側センター

のように処理しています。

頂点

適当です。

 

Example Solve

Scramble: L R L' U' R L R' U' l' r u'

分析

エッジを分析します。例えば、

いつかさくさ

そしてセンターをどう回転させると揃うか見ます。

上側: 反時計回り

右側: 反時計回り

左側: 反時計回り

後ろ側: 揃ってる

頂点はu r' lで揃うなと見ておきます。

実行

u r' l // 頂点は最初に揃えてすぐ忘れましょう。

// エッジを実行します

R' L R L' // い

B' Rw' (L R' L' R) Rw B // つ

Rw B' Rw (R' L R L') Rw' B Rw' // か

Rw' (L R' L' R) Rw // さ

B Rw' (R' L R L') Rw B' // く

Rw' (L R' L' R) Rw // さ

// センターを直します

R U' R' U' R U' R' U' // 上側センター

(f') R U' R' U' R U' R' U' // 右側センター

(f') R U' R' U' R U' R' U' // 左側センター

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました。ピラミンクスBLDは少し紛らわしい点が多いものの、3BLDより覚える量が少なくてとっつきやすいと思います。皆さんもぜひやってみてください。